建設業

愛知・名古屋の建設業経営者の方へ
虎ノ門法律経済事務所名古屋支店が建設業の労務問題を解決

長時間労働と建設業が抱えるリスク

建設業界は、全産業平均と比較して年間300時間以上の長時間労働が実態となっているともいわれ、他の産業では一般的となっている週休2日制も採用されていない企業が多いのが現状です。もっとも、こうした就業環境を放置することは、人口減少と相まって人手不足が加速し、企業の維持存続自体が危ぶまれる危機的状況を将来的に生じさせる恐れがあります。

また、長時間労働はメンタル不全の主な原因となっており、従業員にメンタル不全が生じることは、従業員にとって不幸であるだけでなく、企業にとっても大きな損失となります。長時間労働が原因で脳・心臓疾患を発症したり、うつ病等の精神障害を罹患して自殺した場合など、それが業務上の事由によるものである場合は労災にあたる可能性が高く企業も法的責任を免れません。
これに加え、従業員の勤怠管理を適切に行っていなかった場合には、多額の残業代請求を受ける可能性も高くなります。退職した社員が未払い残業代の支払いを求めて会社を訴える事案は急増しており、「辞めたら訴える」ことが当たり前に行われる時代です。一人の社員からの残業代請求でも400万円、500万円の請求に上ることも少なくなく、残業代請求は、まさに会社の経営を脅かす大きなリスクなのです。

「従業員」なのか「下請け先」かの区別

建設業の現場では多くの人がそれぞれ割り振られた仕事をこなしていますが、そもそもこれらの働く人たちが「従業員」でなければ、雇用関係にない以上、不当解雇、残業代請求等、雇用契約上の問題が起きることはありません。多くの経営者の意識としては、「職人」や「一人親方」は個人事業主であり、それらとの間の取引は「請負契約」だというものではないかと思います。しかしながら、それらが法律的に有効な請負契約であるためにはいくつかの満たすべき要件があり、それらの要件を満たさない場合、企業に雇用責任が発生する場合があるので注意が必要です。

雇用と請負の判断要素

両者の契約関係が雇用なのか請負なのかを判断する要素としては、次の5つが挙げられます。

  1. 仕事の依頼への諾否の事由
  2. 業務遂行上の指揮監督
  3. 時間的・場所的拘束性
  4. 代替性
  5. 報酬の算定、支払方法

雇用に該当する典型的なものは、仕事依頼に対する諾否の事由がなく、業務の内容や遂行の仕方について指揮命令を受け、勤務の場所や時間が規律され、業務遂行を他人に代替させえないといった事実が実態として認められる場合です。

ごく簡単な基準として、「仕事の仕方を細かく指示していない」か否か、時間への拘束が緩やかで「仕事の完成を目的」として依頼しているか否か、という点でまずは判断してみるといいでしょう。

一人親方の労災は特別加入制度の利用を

「一人親方」は労働者ではありませんので、通常の労災保険には加入できません。
もっとも、任意的な加入制度として特別加入制度が設けられていますので、万が一の労災事故に備えて、一人親方に発注する時は、この特別加入制度への加入の有無を確認しておくべきです。

建設工事請負契約書の作成は必須

雇用か請負かは実態を見て判断されるものですが、「建設工事請負契約書」を作成しておくことは、当事者の認識を分かりやすく示すものになります。また、いざという時のトラブル回避、トラブルの解決に非常に大きな役割を果たしますので、知った仲であっても契約書をきちんと作成しておくことは非常に大切です。

自社従業員には固定残業代制度などのメニューも

一人親方などの外注先とは異なり、自社の従業員の労働時間や残業代の削減に効果がある制度としては、固定残業代制度などがあります。
固定残業代制度は、あらかじめ定められた一定の金額により時間外労働、休日及び深夜労働に対する各割増賃金を支払うという残業代支払制度で、慢性的な時間外労働が発生する業種であって毎月の支払賃金が安定するなどのメリットがあります。もっとも、制度の導入には厳格な要件が定められていますので、導入に当たっては慎重な検討と適切なマネジメントが必要です。
建設業といっても様々ですので、各企業にあった制度の導入をご検討ください。

愛知・名古屋で建設業を営む企業がとるべき対応策

1 賃金制度の現状把握

まずは現在の社内規定類を確認して分析することが必要です。そもそも就業規則を整備していなかったり、整備していたとしても自社の実態に合わないネットから拾ったものを適当に使っている企業も多いのが実情です。各種手当の内容や趣旨、正社員とそれ以外の社員との区分など確認すべき事項は多岐にわたります。
また、外注先として仕事を依頼している一人親方に対しては、建設工事請負契約書などその契約形態が明確になっているような書類が整備されているか否かを確認することが必要です。

2 労働時間の実態を把握する

従業員の労働時間の実態を確認します。建設現場従事者は長時間労働が常ともいえる職種ですが、その就業実態を把握していない経営者の方も多いのが実情です。

3 適正な労働時間管理の実施

労働時間の管理を適切に行える体制を整えなければ、固定残業代制などの各種制度を有効に導入することはできません。適正な労働時間管理を実施することは賃金制度の設計に不可欠な前提条件といえます。

4 財務会計・管理会計の分析

賃金はいくらまでの支払が可能なのか、そもそも今の賃金水準は妥当なのかを検討します。また、財務改善につながる賃金体系を構築するためにも、各種コストの内容と問題点を抽出し、たとえばコスト意識を高める仕組みを賃金制度の中に取り入れることなどを検討します。

5 賃金制度の設計

以上を踏まえて、自社に合う賃金制度の構築を目指します。設計の進め方は次のとおりです。
①財務分析から支払賃金の適正額を検討
②地域別最低賃金等から所定内賃金の水準と構成を検討
③労働時間の実態から、割増賃金必要支払額を検討
④職務内容からみたインセンティブを検討
⑤諸手当の内容、趣旨、支給基準を検討
⑥賃金シュミレーションの実施
⑦従業員への説明会又は個別説明
⑧就業規則、賃金規定等の改定

虎ノ門法律経済事務所名古屋支店による労務サポート

中小企業が自身だけで難解な労働法制を理解して具体的な労働問題に対応し、あるいは賃金制度改革を実行していくことは簡単なことではありません。また、誤った理解に基づいて対応した結果、より大きなリスクを抱えてしまったという恐ろしいことも頻繁に起こっています。
そこで、虎ノ門法律経済事務所名古屋支店では、愛知・名古屋で建設業を営む企業の皆様へ次のような労務支援サービスを提供しています。

(1)就業規則、賃金規定等のリーガルチェック

虎ノ門法律経済事務所名古屋支店では、外注先との間の建設工事請負契約書等の各種契約書及び就業規則や賃金規定などの各種社内規定について、リスクの有無や見直すべき事項をチェックし、これに対応する具体的なご助言をさせていただいております。これまで作成してこなかった契約書を整備し、あるいは漠然と使用してきた就業規則等に対し正しい理解とリスクを把握することで、取引関係の安定化と賃金規定の修正に向けた正しい1歩を踏み出すことが可能となります。

弁護士古山雅則は、経営者側に立った経営労務に特化し、その業務は労働法分野を中心とした企業に対する法律顧問業務で占められています。就業規則の整備をはじめとした予防法務についても労働問題に強い弁護士がお力になります。

現在の契約書、就業規則の内容や労務管理への不安をお持ちの企業様は、虎ノ門法律経済事務所名古屋支店までご相談ください。

(2)賃金制度改革のコンサルティング支援

虎ノ門法律経済事務所名古屋支店では、法務・財務の両面から建設業の企業向け賃金制度設計のためのコンサルティングサービスを提供しています。上記で説明した各ステップを踏んだ適切な賃金制度の設計を助言・支援し、就業規則の整備や従業員への説明までトータルでサポートいたします。

(3)メンタルヘルス問題、残業代請求の事前予防

従業員にメンタルヘルス問題が生じた際には、休職、復職、退職の各過程と判断には困難が伴い、対応を誤ると未払賃金や損害賠償などの支払リスクが生じます。また、未払い残業代請求の問題は、ときに数百万円から1000万円にも及ぶ大きな支払リスクとなります。しかも、現行の制度を見直さない限り、何度も繰り返し起きる可能性を秘めています。

そのため、メンタルヘルスの問題が現に生じているのであれば適切な対応を行う必要があり、また未払い残業代が発生しやすい制度となっているのであれば、これを見直し整備し直すことが将来のリスク予防のためには不可欠です。虎ノ門法律経済事務所名古屋支店では、メンタルヘルス問題や残業代問題に対し豊富な経験、ノウハウがありますので、事件対応から予防法務まで適切なアドバイス、対応を行うことが可能です。

従業員のメンタルヘルス問題、残業代請求問題等にご不安な企業様やお困りの企業様は、虎ノ門法律経済事務所名古屋支店までご相談ください。

 

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