解雇予告手当の支払い請求を拒否した事例

問題社員対応解雇・退職勧奨

 

相談企業のエリア 愛知県名古屋市
相談企業の業種 リフォーム業
相談企業の従業員規模 50名程度
相談のジャンル 問題社員対応
争点 解雇の有無

 

相談前の状況

A社は、事業環境の変化への対応と働き方改革の一環として、営業職の社員について雇用契約社員と業務委託員との2種の職務形態を設け、希望によりどちらも選択可能な雇用制度改革を実施しました。そうしたところ、社員Bほか3名の社員がこの制度改革に反発し、そうした制度変更は解雇にほかならないとして、A社に対し解雇予告手当の支払いを請求してきました。また、社員Bらは、A社が解雇に相当する発言をした録音があり、支払を拒否するのであれば労働基準監督署に通報するなどと強硬な姿勢を取っていました。

このため、A社は社員Bらへの対応について当事務所に相談されました。

 

相談後の提案内容・解決方法

A社の資料によれば、雇用制度改革は業務委託員との選択的なもので、希望者は従前の労働条件にて正社員の地位が保証されたものであったため、Bらの請求は不当なものであると判断し、請求は明確に拒絶することといたしました。

Bらは実際に労基署に通報をしたため、労基署との協議が必要となりましたが、A社の正当性を資料に基づき説明することで、労基署対応も難なく終えることができました。

 

担当弁護士からの所感

明確な解雇通知をしていないにもかかわらず、労働者側が会社から解雇をされたと主張する事案は頻繁に起こっています。使用者側と労働者側で雇用関係についての協議がされている場合に、議論がヒートアップして何らかの解雇を疑わせる発言を使用者側においてしてしまうといったケースが典型的ですが、本件では労働者側からの録音提出はなされなかったため、そうした発言があったか否かの事実関係は不明なままでした。

 

もっとも、A社が従業員らに配布した説明資料によれば、雇用制度改革の中で希望者は従前どおり正社員として雇用されることが可能であり、Bらは引き続き社員としての地位に留まることは可能でした。このため、Bらの請求を拒否するだけでなく、改めて社員として引き続き業務に従事するよう業務命令を発することで、解雇をしていないという会社側の立場をより一層明確化することといたしました。こうした対応をすることで、後々の労働基準監督署との対応もスムーズに行うことができました。

 

労働者側が労基署への通報を交渉のカードとしてくることは多くあります。もっとも、交渉初期段階からこうした労働者らへの対応を適切にしていくことで、労基署への対応も恐れる必要がなくなることがほとんどです。このような労働者との問題が起きた際には、早期に労働問題を専門的に取り扱う弁護士等に相談されることをお勧めしたいと思います。

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