建設業における外国人雇用―育成就労制度活用の手引き

文責:弁護士 古山 雅則

はじめに

建設業における人手不足は、もはや一時的な採用難ではなく、業界全体の構造的な課題となっています。

 

  • 公共工事
  • 民間工事
  • インフラの維持管理
  • 都市再開発
  • 災害復旧

など、建設業に求められる社会的役割は依然として大きい一方で、現場を支える技能者の高齢化や若年層の入職減少により、将来の担い手確保が大きな経営課題となっています。

 

特に中小・中堅の建設会社では、以下のような悩みを抱える企業が少なくありません。

  • 求人を出しても応募がない
  • 若手が定着しない
  • 熟練技能者の退職が近いが後継者がいない

 

現場の人員が不足すれば、受注機会を逃すだけでなく、工期遅延、安全管理上のリスク、既存従業員への過重負担にもつながります。

 

こうした状況の中で、外国人材の活用は、建設業にとって重要な選択肢の一つとなっています。従来は技能実習制度を利用して外国人を受け入れる企業が多く見られましたが、近年では特定技能制度を利用した受入れも広がっています。さらに、2027年4月からは技能実習制度に代わる新たな制度として「育成就労制度」が始まる予定であり、建設業における外国人雇用のあり方は大きな転換点を迎えています。

 

本稿では、建設業における人手不足の現状、外国人労働者の増加という社会的背景を踏まえたうえで、2027年4月に開始予定の育成就労制度の概要と、建設会社が今から準備すべき実務上のポイントを解説します。

建設業における人手不足の現状

建設業界では、長年にわたり人手不足が指摘されています。その背景には、主に以下の3つの要因があります。

①就業の高齢化

建設現場では、豊富な経験を持つ熟練技能者(職人)が重要な役割を担っていますが、その多くが高齢化しており、今後数年から十数年の間に大量退職が進むことが予想されます。熟練技能者が退職すると、単に人数が減るだけでなく、現場で培われた技能、ノウハウ、安全管理の知識が失われるおそれがあります。

②若年層の入職者不足

建設業は、

  • 体力的な負担が大きい
  • 休日が少ない
  • 危険を伴う

といったイメージを持たれやすく、若年層の就職先として敬遠されることがあります。近年は働き方改革や週休二日制の導入、処遇改善に取り組む企業も増えていますが、他業種との人材獲得競争は厳しい状況にあります。

 

③継続する高い建設需要

  • インフラの老朽化対策
  • 都市部の再開発
  • 住宅、物流施設、商業施設の建設
  • 自然災害からの復旧、復興工事

など、建設業に対する社会的ニーズは引き続き高い水準にあります。人手不足であっても、建設業の役割が縮小するわけではありません。むしろ、限られた人員でいかに品質と安全を確保しながら工事を遂行するかが、企業経営上の重要課題となっています。

 

建設業の所管官庁である国土交通省も建設業における担い手不足に危機感を強めており、ポータルサイト(「建設現場へGO!」)で建設産業の魅力を発信することや若年者入職促進タスクフォースを設置するなど、関係省庁・教育機関等と連携しながら若年者の入職や女性の活躍・定着の促進に向けた施策を進めていますが、労働人口全体が減少していく日本では、人手不足の解消は容易でない状況が続いています。

 

このような状況下で、外国人材の受入れは、単なる一時的な労働力の補充ではなく、将来の現場を支える人材戦略として位置付けられます。

外国人労働者の増加と企業に求められる対応

外国人労働者は、建設業に限らず、日本のさまざまな産業で増加しています。

製造業、介護、宿泊、外食、農業、物流など、人手不足が深刻な分野を中心に、外国人材はすでに日本社会の重要な担い手となっています。

 

厚生労働省が発表している「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)によれば、外国人労働者を巡る環境は以下のように過去最多を更新しています。

  • 外国人労働者数:2,571,037人(前年比268,450人増/届出が義務化された平成19年以降、過去最多)
  • 外国人雇用事業所数:371,215所(前年比29,128所増/届出が義務化された平成19年以降、過去最多)

 

また、外国人労働者数の地域別・産業別データは以下となっております。

 

【都道府県別】

1位:東京都(全国で最も多い)

2位:愛知県(約24万9,000人)

【産業別】外国人労働者が多い業界

順位 産業名 外国人労働者数
第1位 製造業 約63万人
第2位 サービス業 約39万人

第5位 建設業 約20万人

 

このように、慢性的な人手不足の産業においては特に外国人労働者の登用が進んでおり、外国人労働者は経済成長と社会発展を支える大切な存在となっています。

 

企業において、外国人雇用は人材確保の有力な手段となり得ます。まじめに働き、技能を身につけ、長期的に会社に貢献してくれる外国人材も少なくありません。特に建設業では、現場で経験を積みながら技能を高めていくことが重要であり、計画的に教育を行えば、将来的に職長や現場リーダーとして活躍する人材に育っていく可能性が十分あります。

 

もっとも、外国人雇用は、日本人労働者を採用する場合と比べて、確認すべき事項や配慮すべき事項、あるいは留意すべき事項が多くあります。代表的なものとして、以下のものが挙げられます。

  • 在留資格、就労可能な業務範囲の確認
  • 在留期間の管理、入管手続
  • 雇用契約書の整備
  • 労働条件通知書の作成
  • 社会保険、労働保険の加入
  • 安全衛生教育、日本語教育、生活支援
  • ハラスメント防止、キャリアパスの提示
  • 退職時の対応
  • 社員への周知

 

これらの準備や対応を十分に行わないまま外国人を受け入れると、後に以下のような大きなトラブルが発生する可能性があります。

 

不法就労助長罪への抵触

在留資格で認められていない業務に従事させてしまった場合、・ 不法就労助長罪の問題が生じることがあります。

 

労働基準監督署からの指導、労働者との紛争

賃金、残業代、有給休暇、労働時間管理などについて不適切な取扱いがあれば、労働基準監督署からの指導や、労働者との紛争につながる可能性があります。

 

早期離職

職場のルールや文化を理解させるためには日本人とは異なる配慮や指導が必要であり、意思疎通の齟齬から不満が生まれ退職へとつながる恐れもあります。

 

外国人雇用は、日本人とは異なる視点から採用前の準備や制度設計、採用後の労務管理、在留資格の維持・更新、トラブル発生時の対応までを一体として考えることが重要です。

技能実習制度から育成就労制度へ

これまで、外国人材の受入れ制度として広く利用されてきたのが技能実習制度です。技能実習制度は、本来、日本で修得した技能等を母国に移転する国際貢献を目的とした制度でした。

しかし、実際には多くの業種において、人手不足を補うための制度として利用されてきた面があります。そのため、制度目的と実態との乖離が指摘されてきました。

  • 転籍が制限されていること
  • 監理団体による監理のあり方
  • 実習生の権利保護
  • 失踪問題
  • 賃金不払い
  • 長時間労働

など、制度運用上の課題も社会的に問題視されてきました。

 

こうした課題を踏まえ、2024年、政府は外国人技能実習制度を廃止し、新たに育成就労制度を創設することを閣議決定し、

  • 出入国管理及び難民認定法(入管難民法・入管法)
  • 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)

の改正法が成立・公布されました。これにより、技能実習制度は発展的に解消され、新たに「育成就労制度」が創設されることになりました。育成就労制度は、2027年4月1日から運用開始される予定です。

 

育成就労制度は、従来の技能実習制度とは異なり、外国人材を日本の産業を支える人材として育成し、特定技能制度へ円滑に移行させることを目的としています。

つまり、制度の建前と実態を一致させ、人材育成と人材確保の双方を正面から位置付けた制度である点に大きな特徴があります。

 

建設業においても、技能実習制度から育成就労制度への移行は、外国人雇用の実務に大きな影響を与えることになります。

これまで技能実習制度を利用していた企業はもちろん、今後新たに外国人材の採用を検討する企業にとっても、育成就労制度の内容を理解したうえで、自社の受入れ体制を整備し、育成就労制度を活用して外国人材の登用を進めることは有益な人材戦略となるものと思います。

育成就労制度の基本的な考え方

育成就労制度は、外国人材を一定期間受け入れ、就労を通じて技能を育成し、将来的に特定技能1号へ移行することを想定した制度です。

①制度の基本的な流れと要件

  • 来日、就労(原則3年間)

外国人が育成就労の在留資格で来日し、企業で就労しながら技能や日本語能力を身につけます。

※技能実習制度では来日にあたって日本語レベルの要件はありませんでしたが、育成就労制度では日本語能力A1(日本語能力試験N5)相当以上の試験合格またはそれに相当する日本語講習の受講が求められていますので、最低限の日本語の素地は養っておいてもらう必要があります。

  • 特定技能1号への移行

一定の技能水準や日本語能力を満たすことで、特定技能1号(在留期間の上限5年)への移行を目指すことになります。

育成就労制度は、単に短期間の労働力を確保する制度ではありません。企業にとっては、3年間の育成期間を通じて、将来的に長期にわたり自社で活躍できる人材を育てる制度と捉えることができます。

特に建設業では、現場作業に必要な技能、安全意識、日本語での指示理解、チームワーク、現場ごとのルールへの適応など、習得すべき内容が多くあります。数か月で即戦力化することは難しく、一定期間をかけた教育と定着支援が重要です。その意味で、育成就労制度は、建設業における人材育成の実態と親和性の高い制度といえます。

②移籍制限の見直し

育成就労制度では、従来の技能実習制度で問題となっていた転籍制限についても見直されます。一定の要件のもとで本人意向による転籍が認められることになり、外国人材の権利保護や職場環境の改善がより重視されることになります。

 

そのため、企業側としては、「辞めにくい制度だから大丈夫」という考え方ではなく、「選ばれる職場でなければ人材が定着しない」という意識を持つ必要があります。適正な賃金、明確なキャリアパス、丁寧な教育、相談しやすい職場環境が、今後ますます重要になります。

建設業における育成就労制度活用のメリット

①中長期的な人材確保につながる

育成就労制度の大きなメリットは、特定技能制度への移行を見据えて人材を育成できる点です。

建設業では、現場で必要な技能を身につけるまでに時間がかかります。

  • 工具や機械の扱い
  • 安全確認
  • 作業手順
  • 職人間の連携
  • 現場監督からの指示理解

など、経験を通じて習得する要素が多いからです。

 

育成就労制度を活用すれば、企業は3年間の育成期間を通じて外国人材に自社の仕事の進め方や安全文化を学んでもらうことができます。

その後、特定技能1号へ移行することで、技能者として5年間第一線で活躍してもらうことができ、さらに特定技能2号へ変更すれば、現場の工程管理や外国人チームの指導を行うようなチームリーダーへと成長することが期待できます。

 

短期的な人員補充ではなく、将来の現場を支える人材を育てるという視点から、育成就労制度は建設会社にとって有効な制度となり得ます。

②若手人材の確保に資する

建設業では、若年層の採用難が大きな課題です。外国人材の中には、20代、30代の若い世代も多く、意欲を持って技能を習得しようとする人材も少なくありません。

 

若手の外国人材を受け入れ、適切な教育を行うことで、企業は将来的な中核人材を確保できる可能性があります。

特に、既存の熟練技能者が現役でいるうちに外国人材へ技能を継承できれば、会社全体の技術力維持にもつながります。

 

今後、日本は少子化により労働力人口が減少していくことは避けられません。

人口問題研究所の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」によれば、2040年までに生産年齢人口が約1200万人減少すると予測されています。

総人口は年間100万人ペースで減少し、2100年には人口の4割が高齢者となる見込みです。

外国人を雇用することは、今後、例外的、特別なことではなく、多くの産業と企業で、一般的、当たり前のこととなっていくでしょう。

③社内体制の見直しにつながる

外国人材の受入れは、会社の管理体制を見直すきっかけにもなります。

たとえば、日本人従業員同士であれば口頭の説明や経験則で済ませていた作業手順を、外国人にも理解できるように文書化・図解化する必要が生じます。

安全教育についても、言語や文化の違いを踏まえた説明が求められます。

その結果、

  • 業務マニュアルの整備
  • 安全教育の標準化
  • 指示系統の明確化

が進み、日本人従業員にとっても働きやすい職場になることがあります。外国人雇用は、単なる人手不足対策にとどまらず、会社全体の組織力を高める機会にもなり得ます。

総務省や民間の調査会社による調査でも、外国人材の採用や受入れに対するメリットとして、「異文化・多様性への理解の向上」「日本人社員への刺激・社内活性化」などが挙げられています。

こうしたメリットを最大限に享受し、外国人材に活躍してもらうためにも、日本人と外国人双方が働きやすい体制や制度を整えていくことが肝要です。

建設業で外国人を雇用する際の主な法的リスク

外国人雇用では、入管法上の問題と労働法上の問題が密接に関係します。育成就労制度に限らず、ここでは外国人を雇用する際に建設会社が特に注意すべきポイントを整理します。

 

①在留資格と従事業務の確認

外国人を雇用する際には、まず在留資格を確認する必要があります。在留資格によって、就労できる業務内容は異なります。建設業での外国人雇用といえば、「技能実習」と「特定技能」が一般的ですが、2027年4月からは「技能実習」に代わり「育成就労」が主な新規受入れの在留資格となります。このほかには、総合職としての正社員採用や現場監督などの職種では「技術・人文知識・国際業務」の在留資格も考えられます。

 

在留資格で認められていない業務に従事させた場合、外国人本人だけでなく、雇用主側にも不法就労助長罪のリスクが生じます。不法就労とは、在留期間を超えて不法に残留するなど、正規の在留資格を持たない外国人が行う就労活動をいいます。また、正規の在留資格を持っている外国人であっても、在留資格で認められた活動の範囲を超えて行う就労活動も不法就労にあたります。

 

雇用主が、

  • 事業活動に関し、外国人を雇用するなどして不法就労させる行為
  • 外国人に不法就労活動させるためにこれを自己の支配下に置く行為

などをした場合、不法就労助長罪として5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金、又はその併科が課せられる可能性がありますので、在留資格の確認・管理体制はしっかりと整えておく必要があります。

②労働条件の適正化

外国人労働者にも、日本の労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法、労働契約法などが適用されます。

外国人であることを理由に、低い賃金を設定したり、残業代を支払わなかったり、有給休暇を与えなかったりすることは許されません。

雇用契約書や労働条件通知書についても、本人が内容を理解できるよう、必要に応じて母国語での説明や翻訳を用意することが望ましいといえます。

 

また、日本で就労するすべての外国人労働者は、労災保険に加入する必要があります。一定の労働時間や勤務条件を満たす外国人労働者は、雇用保険にも加入する必要があります。

健康保険や介護保険、厚生年金も同様であり、雇用され一定の要件を満たす外国人労働者は、日本の社会保障制度に加入する必要がありますので、この点の手続と説明を怠らないようにする必要があります。

③労働時間管理と残業代

建設業では、現場の状況に応じて残業や休日出勤が発生することがあります。

そのため、労働時間を適切に把握し、時間外労働・休日労働・深夜労働に対する割増賃金を正しく支払う必要があります。

外国人労働者との間では、給与明細の内容や控除項目について理解の相違が生じることもあります。賃金体系、残業代、社会保険料、寮費等の控除については、事前に明確に説明しておくことが重要です。

④安全衛生教育

建設業では、

  • 墜落、転落
  • 重機との接触
  • 飛来、落下
  • 熱中症

など、さまざまな労働災害リスクがあります。

外国人労働者については、日本語能力に差があるため、安全教育を日本語だけで行っても十分に伝わらないことがあります。

 

  • 写真、動画
  • 図解
  • 母国語資料
  • 通訳の活用

などにより、危険箇所や作業手順を正確に理解してもらう工夫が必要です。

安全衛生教育は、労働災害を防ぐだけでなく、企業の法的責任を軽減するうえでも重要です。

⑤ハラスメント・差別的取扱いの防止

外国人労働者は、言語や文化の違いから、職場で孤立したり、不適切な言動の対象となったりすることがあります。

 

たとえば、

・国籍や日本語能力を理由に侮辱する発言

・宗教・食習慣への無理解

・過度に強い叱責、生活面への過干渉

などが問題となることがあります。これらは、ハラスメントや差別的取扱いとして労務トラブルに発展する可能性があります。

 

企業は、外国人労働者本人への教育だけでなく、受け入れる日本人従業員側への教育も行う必要があります。

 

育成就労制度開始に向けて企業が準備すべきこと

育成就労制度の開始を見据え、建設会社は早い段階から受入れ体制を整える必要があります。

①外国人雇用方針の策定

  • 自社がなぜ外国人材を受け入れるのか
  • どの職種・業務で受け入れるのか
  • 将来的にどのような人材に育成したいのか

を明確にする必要があります。

単に「人手が足りないから採用する」というだけでは、採用後の教育や定着支援が場当たり的になりがちです。外国人材を将来の戦力として育成するためには、会社としての方針を明確にし、経営層、現場責任者、人事担当者が共通認識を持つことが重要です。

②受入れ体制の整備

外国人材を受け入れる場合、

  • 現場で誰が教育を担当するのか
  • 生活面の相談は誰が受けるのか
  • トラブルが起きた場合にどの部署が対応するのか

を決めておく必要があります。

特に建設業では、複数の現場を移動することもあるため、現場ごとに対応がばらつかないようにすることが重要です。受入れ責任者を明確にし、教育記録、面談記録、労働時間記録などを適切に管理する体制を整えるべきです。

③雇用契約書・就業規則の見直し

外国人労働者を雇用する際には、雇用契約書や就業規則の内容が実態に合っているかを確認する必要があります。

賃金、労働時間、休日、休暇、配置転換、寮の利用、退職、懲戒、服務規律などについて、明確なルールを整備しておくことが重要です。

特に寮費、食費、作業着代、工具代などを控除する場合には、法的に問題がないよう慎重に設計し手続き要件もクリアする必要があります。

④教育・評価制度の整備

育成就労制度では、人材を育成し、その定着を図ることが重要な目的となります。そのため、企業側には、計画的な教育体制が求められます。

 

  • どの時期に
  • どの技能を習得させるのか
  • 誰が指導するのか
  • どのように到達度を確認するのか

を整理しておくことが望ましいです。また、評価基準を明確にし、技能の向上が賃金や役割に反映される仕組みを整えることで、外国人材のモチベーション向上にもつながります。

 

  • どのような行動や成果をあげれば次の段階に進めるのか
  • 成果を出すためにどのような行動が期待されているのか

など、成長とキャリア形成のためのステップを可視化することは、特にミスコミュニケーションが起きがちな外国人材の長期定着のためには有益です。

⑤相談窓口とトラブル対応体制

外国人労働者は、仕事上の悩みだけでなく、生活、住居、家族、在留資格、言語、文化の違いなど、さまざまな不安を抱えることがあります。

問題が小さいうちに相談できる体制を整えておけば、退職、失踪、紛争化を防ぐことにつながります。相談窓口を設置し、定期的な面談を行うことは、定着支援の観点からも有効です。

また、外国人社員一人一人に対し、業務のことや業務以外の日常生活のことなど公私問わず相談できるメンターを配置することも離職防止に資するといえます。

外国人雇用は「労務」と「入管」の一体的対応が不可欠

外国人雇用の難しさは、労働法と入管法の両方が関係する点にあります。

労働法上の有効性だけでなく、在留資格や今後の在留継続への影響を踏まえる必要があります。

労務トラブルが発生した場合、対応を誤ると、労働審判、訴訟、労基署対応、入管上の問題が複合的に発生することもあります。

 

育成就労制度や特定技能制度では、受入れ企業側に一定の支援義務や届出義務が課されますが、制度を正しく理解せずに運用すると、後に是正対応を迫られたり、次回以降の受入れに支障が出たりする可能性もあります。

 

外国人材は、建設業において将来の人材戦略の要となり得る存在です。外国人雇用では、単に入管手続だけを専門家に依頼する、あるいは労務相談だけを弁護士に依頼するという分断的な対応では不十分な場合があり、採用前から、在留資格、雇用契約、労働条件、社内規程、教育体制、トラブル対応までを一体的に設計することが重要です。

当事務所によるサポート

当事務所は、使用者側の労務問題に注力し、企業の人事労務に関するさまざまな相談に対応しています。建設業における外国人雇用についても、制度設計から日常的な労務管理、トラブル対応まで、企業側の立場に立った実務的なアドバイスを行うことが可能です。

 

具体的には、以下のような支援が可能です。

  • 外国人材の採用スキームの検討
  • 育成就労制度、特定技能制度の活用に関する助言
  • 雇用契約書、労働条件通知書、就業規則の整備
  • 賃金制度や評価制度の設計
  • 労働時間管理の見直し
  • 安全衛生体制の整備
  • ハラスメント防止体制の構築
  • 退職、解雇、雇止めに関する相談
  • 労働基準監督署対応
  • 労働審判、訴訟対応

など、外国人雇用に関連する労務問題を幅広くサポートします。

 

当事務所には入管関係に詳しい行政書士が在籍しており、在留資格の取得・更新、特定技能関連手続、育成就労制度への対応、各種届出・申請など、入管実務についても相談することができます。

 

外国人雇用では、労務と入管の両方を見据えた対応が不可欠です。労働問題に詳しい弁護士と、入管実務に詳しい行政書士が連携することで、企業は複数の専門家に個別に相談する負担を軽減し、採用から定着、制度運用、トラブル対応まで一貫した支援を受けることができます。

 

以下のようなお悩みを抱えている企業の皆さまは、労働問題、外国人雇用に詳しい専門家へ相談することをお勧めします。

 

  • 建設業において外国人材の活用を検討している企業
  • すでに技能実習生や特定技能外国人を受け入れている企業
  • 育成就労制度への移行に不安を感じている企業

専門家の支援のもと盤石な体制で外国人材を含めた人材登用と管理を進めていきたい企業

おわりに

建設業の人手不足は、今後も長期的に続く可能性があります。その中で、外国人材の活用は、建設会社にとって重要な経営戦略の一つとなります。

もっとも、外国人雇用は、単に人材を採用すれば終わりではありません。

  • 在留資格の確認
  • 入管手続
  • 雇用契約
  • 労働条件
  • 安全衛生
  • ハラスメント防止
  • 生活支援、定着支援
  • トラブル対応

など、多面的な対応が必要です。

 

2027年4月から開始予定の育成就労制度は、外国人材を計画的に育成し、特定技能制度へつなげる新たな制度です。建設業にとっては、将来の現場を支える人材を確保・育成する大きな機会となる一方、企業側にはこれまで以上に適切な受入れ体制と労務管理が求められます。

 

虎ノ門法律経済事務所名古屋支店では、使用者側労務に詳しい弁護士と、入管関係に詳しい行政書士が連携し、建設業における外国人雇用をトータルで支援しています。育成就労制度の活用を検討されている企業様、外国人雇用に関する制度設計や労務管理に不安をお持ちの企業様は、ぜひ当事務所へご相談ください。

 

外国人材を適切に受け入れ、安心して働ける環境を整えることは、企業の持続的成長につながります。当事務所は、企業の実情に即した実務的なアドバイスを通じて、建設業における外国人雇用の円滑な運用をサポートいたします。

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